赤いエナメルに少しずつ全体的にダメージがあったお花のイヤリングの修理（ベルカプリご購入品。修理代有料）を承りました。
着用してみるとそれほど気になりませんが、手に取ってきちんと見てみるとダメージあり。お客さまより「沢山使われてきた証拠ですし、ビンテージならではだ！見れば見るほど、作りも精緻で可愛らしいです。」とうれしいお心遣いもいただきつつ、ご相談を受けより美しく使っていただけるように今回は塗り直し決定！
期間も色もお任せしますと言っていただき「それならじっくり時間を掛けられる」と思っていたのですが、赤色探しを始めてみると結構大変。既成品の赤の色って色々です！巷で出会える赤は少し透明感があったり、青味のあるピンク系の赤だったり、いい色と思って塗ってみるとびみょーに違ったり、不必要なパール感があったり。。。このイヤリングのこっくりとした不透明の普通の赤はどこにもいないのです。どこにでもいそうでいないのですよ～～。
というわけでしっくりくる赤との出会いは断念し、3種類の塗料を混色して仕上げることにしました。こっくりとした不透明の赤に近いのに少し白っぽい赤、色味はパッチリなのに透明度の高い赤、そしてトーン調整の黒の3色です。
いきなり塗って雰囲気が違うと困るので真鍮の板の端材に何度もテスト。お店の中の照明が暗くて黄色いので店外の自然光の下でも色を眺めました。そしてデスクと外を何度も往復してしっくりくる色がが完成。無事お客様にご覧いただける状態に仕上がりました。
↓下はベルカプリのナンバーワン綺麗な赤色のワンちゃん。フランスPAVONEのブローチです。ペロッと出した舌、ちょっと傾げた首、つぶらな瞳、とにかく眺めて癒されるかわいい子です。ぜひ皆様この子もよろしくお願い致します。こんなきれいな赤はなかなかないと思います！
