お正月休み中外に出かけることが少なかったので本をちょこちょこ読んでいました。アラスカの本だったり、山の本だったり、自然が描かれたエッセイ本が多かったように思います。そんな中、今読み途中なのが「黒部の山賊 アルプスの怪」です。山男の絵で有名な畦地梅太郎の表紙につられて買った古本です。タイトルを見てなんとなく昔話や伝説が書かれたフィクションだと思っていたら、ノンフィクションでした。著者が過ごした山賊との暮らしが書かれています。山賊と撮った写真も満載です。時代は戦後まもなく昭和20年代のことなので昔と言えば昔だけど、最近と言えば最近。写真があるぐらいですから、やっぱりちょっと前の話なのに山男(山賊）たちの暮らしはおとぎ話のようでもあります。町に住む人にとっては人殺しの山賊と恐れられた彼ら、実際はうまく山のふもとの人との距離を取るために「自分は恐ろしいんだぞ！」と思い込ませるような嘘を上手に吹き込んだり、過酷な黒部の山の環境に順応するために覚醒した類まれなる身体能力や野生の感を身につけたり。何もかもがすぐに検索すれば明らかになる令和の今とは違う、現実なのにちょっとファンタジックでワイルドな暮らしを見ることができ、まだ読んでいない続きが楽しみです。
そんな本の中で何度も登場したヒグマ。お店にクマはいないかと探してみると、一頭クマがいました。ソビエトの子供用のブローチです。狂暴そうなワニを締め上げる勇ましい姿、モスクワオリンピックのころものなのスポーツに関するブローチかもしれません。
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