持っている本人しか知らない秘密があるって、なんだかミステリアスで、ワクワクする気がするのは私だけでしょうか。コスチュームジュエリーにもたまにそんな『見ているひとにはわからない、持っているひとだけが知っている!』という細工がしてあるものがあります。「ここまでしなくても。」というような、凝りに凝ったものから、気づくと「わぁ」ってちょっとうれしくなってしまうさりげない細工まで。
今日は1930-1940年代に製作されたCOROのブローチをご紹介します。
まずは、↑写真右側の人力車のブローチ。オリエンタルなモチーフはこのブローチが作られた1930-1940年代にも人気がありました。素朴に絵付けされたエナメルは深いワインレッドと黒、抹茶色の渋い3色。着物や帽子や車輪には細かいラインストーンが留められた、小さなブローチです。
古い時代のCOROの作品にはこういったエナメルの施されたものがいろいろありました。オーソドックスなお花や鳥に加え、ちょっと物語を感じるようなものまで。バリエーションは様々。
ちなみに、こちらのブローチに隠された細工は車輪が回ること。指ではじくと、クルクルクルっと滑らかに車輪が回転します。
なんだか、自分の指で回してみたくなりませんか(^^)?
そして↓
こちらは腹話術人形チャーリー・マッカーシーをモデルにしたファークリップです。COROが1930年代に売り出したもので、コスチュームジュエリーの歴史や作品を紹介する本にはたびたび登場するブックピース。実物を見てみたいと思っていたところ、ついにベルカプリにもやってきました。
腹話術師エドガー・バーゲンがあやつる腹話術人形、エドガーの助手として親しまれたチャ-リー・マッカーシーは1930年代~1940年代に掛けて絶大な人気を博し、世界一有名な人形としても知られているそう。当時さまざまなグッズが登場したようです。
一番上の2点のブローチが並んだ写真を見ていただくとわかると思いますが、こちらのブローチ、ブローチの下のほうにつまみのようなものがついています。チャーリーは腹話術人形、口の部分がパクパク動くのが一番の特徴。そう!コチラのブローチは口がパクパク動きます。シルクハットの部分を片手でつまんで、もう片方の手でつまみを奥に押し込むと口が見事にパクパクするんです。
なんだか、ご自分の手でパクパクしたくありませんか?
口を開くと口の中も赤い色のエナメルで彩色されています。
こんな楽しいブローチを本日は掲載予定です。是非、お楽しみに!
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