DIARY

A-select Boch Freres Keramis花の花瓶

夏季休暇に入る前最後のA-select掲載はコロンとしたフォルムとかわいらしい植物柄が魅力のBoch Freres Keramisの花瓶です。先週掲載の鹿のケラミスの花瓶が迫力のあるアートピースだとしたらこちらは自然に空間に馴染み、実用品としての機能性とアールデコのコレクションとして美術的な美しさを併せ持つ花瓶。ベルカプリのケラミスコレクションの中では中型のサイズです。様々な色が使われた楽しい配色と、つぼみもあれば満開もありのリズムよく描かれたアールデコの植物をご覧ください。

Boch Freres Keramis ベルギー 1931年製 高さ22㎝ 幅13㎝

ベースカラーはごく薄い透明色のブルーの釉薬。細かく入った貫入が美しいです。直線的なラインで描かれた植物が規則的に並びアールデコのデザインを楽しんでいただけます。

たくさんの色が使われている中、濃いブルーがポイントポイントでアクセントになっているので統一感を感じ、幾何学的にデフォルメされた植物を引き立てています。

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【Boch Freres Keramis】

ボッシュ家は1767年ルクセンブルグで陶器製造を開始。1839年に独立した際にベルギーに移り、Boch Freres Keramis工場を設立。1906年Carles Catteauのデザインによって、独自の陶器を製作するようになる。Catteauのデザインにはジャポニズム、アフリカンアート、キュービズム、アヴァンギャルドの影響を見ることが出来、特に動物のデザインはコレクターに人気が高い。1925年パリで行われたアールデコ展でBoch社の花瓶はグランプリを受賞。また、Boch社はフランスのLongwy社と並び陶器七宝の手法を取り入れたことでも有名になる。エナメルペイントを陶器に施し、異なった温度で焼き付けることにより様々な効果と華やかな色合いを生む手法である。