赤い帽子に髭のおじさん。手にはリスかな。尻尾がリスっぽい!私の好きな顔+動物の組み合わせで「これはベルカプリにとりあえず迎えよう」と仕入れたコチラのブローチ。1940年代製と少し古いものだったので、何か情報が欲しいと調べてみました。髭+帽子+おじさん+リス?+箱?+それとも本?もしかしてリスじゃない?などなど、いろんな英単語を組み合わせて調べてみると、こちら、『手回しオルガン奏者のブローチ』ということがわかりました。本かなと思った四角は手回しオルガン。
そして、連れている動物はリスではなくサルでした。リスの耳かな?と思った丸い赤い部分はサルがかぶっていた帽子のようです。四角から出ている長い一本の棒はオルガンを支える一本足。カクカクとなった棒はオルガンの音を出すために回すハンドルでした。皆さんは手回しオルガン奏者をご存知ですか?私は初めて知りました。もしかしたら写真などで見たことがあったかもしれませんが、あまり気にしておらず記憶になし。
"organ grinders"について少し調べてみました。1900年代終わりころ、アメリカに渡ったイタリア移民が手回しオルガン奏者でした。ニューヨークのストリートでパフォーマンスをした彼ら。当時の写真を見てみるとびっくり!ブローチと同じ、口ひげに帽子のおじさん。手回しオルガンを肩にかけ、コスチュームを着た猿を連れています。まだラジオが始まる前のことで、ここから聞こえるジャズに観客は耳を傾け、サルがパフォーマンスをしたり、缶を持って客を周りお金を集めたようです。
なんとなく仕入れたブローチから、ノスタルジックな写真を眺め、今日は少しタイムトリップした気分でした。
因みに以前ご紹介した、スペイン製のブローチに作りがとても良く似ています。こちらはアメリカ製と聞き仕入れましたが、時代も1940年代と同じ。既成のメタル製カボションパーツや丸線を組み合わせて一部をエナメルで彩色し作られています。大きさは下のドナルドなどの倍くらいありますが、その素朴な表情も含め、出身が同じなのでは?とも思っています。それともこういう作りは当時一般的にあったのかな?追求したいところでもあります。
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