DIARY

A-select セーブル魚文花器

H20㎝ W18㎝ 口径:15㎝

SEVRES(セーブル)1930年代 フランス

ゴールデンウィーク直前、長いお休みを頂く前に個性的なアンティークを1点。

ベルカプリで長くコレクションとして展示していたセーブルの花器は1936年に作られた画家Simon Lissimによるデザインのもの。白磁にピンクゴールドに近い金彩と黒いライン、グレーの彩色で空想上の生き物のようにデフォルメされた魚が全面に描かれています。

Simon Lissimはウクライナに生まれ、その後ヨーロッパ各地を渡り芸術を学びます。1923年からフランス ル・アーブルにある劇場の舞台、衣装などの美術デザイン、1924年からはセーヴルとリモージュのデザイナーも務めました。

40年代以降をニューヨークで過ごしたこともありメトロポリタン美術館には花瓶のデザイン画(下写真)、今回の花瓶と同時期であるアールデコ期に作られた花瓶、ほか磁器製品がコレクションとして所蔵されています。

彼の描く魚は鱗が鯉のぼりの鯉のように波状にしっかりと描かれるのが特徴のようで残されたドローイングやデザイン画を見るとそれは一目瞭然。どの絵を見てもどこか幻想的な風景が描かれています。

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